紫煙(しえん)

紫の煙を吸っては吐く。

俺の大好きな紫の煙。

紫の煙を吸っては吐く。

俺にとって一番楽しめる時間なんだ。

紫の煙に纏われていたいんだ。





最近、面白いことに俺が強く念じた時、口から吐いて出た紫の煙が俺自身へと化すことできるよになったんだ。

今日ももう一人の俺が目の前に立ってやがる……。

こいつは便利なもんで、面倒なことや嫌な仕事を俺自身となって全部してくれるんだ。コピーロボットみたいなもんだな。

本当の俺はとゆうと、奴が働いてる間も紫の煙で存分に楽しんでいられているんだよ!!

こんな俺ってマジでラッキーなやつ!!




紫の煙の煙を吸っては吐く。

俺の大好きな紫の煙。

紫の煙を吸っては吐く。

俺にとって一番楽しめる時間なんだ。

紫の煙に纏われていたいんだ。




俺へと化した紫の煙は一日に一回だけしか出てくれないんだ。何度、念じても駄目だった…。
しかも、半日で俺の前まで必ず戻ってきて消えちまうだよな。

まぁ、嫌な事はコイツが全部してくれるし金も稼いでくれるからそんな事は構わねぇけどな…。

ただ、気になるのが…もう一人の俺が目の前で消え去る時に…俺を哀れむような目で何時も見やがるんだよ。

何でなんだろうな…別に良いけどな…。

俺は紫の煙さえあればそれで幸せなんだから。





紫の煙の煙を吸っては吐く。

俺の大好きな紫の煙。

紫の煙の煙を吸っては吐く。

俺にとって一番楽しめる時間なんだ。

紫の煙に纏われていたいんだ。




紫の煙が俺へと化すようにと何時も念じながら紫の煙に纏われながら過ごしているんだ。








何時もお読み下さり誠にありがとうございます。

雅蓮。