頂上まで登ってやろうと決心をした。
私なら必ず成し遂げられると自信に満ちていた。
だが、道は想像以上に険しく頂上まで辿るのに困難続きだった。
早急に頂上に到着したいがために熱くなりすぎた私の頭に冷や水を浴びせかけてくれた人がいた。
道を迷ってしまい困っていた私を親切に正しい道へ案内してくれた人いた。
途中、泥沼にはまってしまった私を懸命に泥沼から助けだしてくれた人がいた。
怪我を負ってしまった私を必死に治療してくれた人もいた。その人は私に励ましの声をかけてくれた。
持ってきた食料や水も尽きてしまい、ひもじくなっていた私に食べ物と水を見返りを求めずに分けてくれた人もいた。その人は私を元気づけてくれた。
頂上まで辿り着くのは無理だと弱気な思いに苛まれた時に慈悲深い声をかけてくれた人がいた。
人の温かさに触れていくことで人生、初めて人の前で嗚咽しながら大泣きをした。その人は泣いていて、ガタガタ震えていた私の背中を優しく撫でてくれた。
応援してくれる人、協力してくれる人も沢山いた。
その甲斐があり、ようやく頂上まで到着することができた。
目指していた、頂上にやっと到着することが出来たのだ。
頂上から眺められた広大で雄大な景色。
景色を眺めながら私は頂上までの道半ばで助けてくれて救ってくれた人々の顔を一人、一人思い返していた。
私一人だけの力ではここまで来ることは不可能だった。
あらゆる人達のお陰でここまで来れたのだ。
沢山の方々の力があってこそなのだ。
私は胸に誓ったのだ。
感謝と謙虚な気持ちをいつまでも忘れることなく持っていようと。