自分の中のもう1人の私。

彼からのラインの返事は大抵、私の期待通りの内容ではなかったりする。

そっけなさすぎる。

返事の文章も短過ぎる。

私の文章が長過ぎだから?はたまた、私の話題が中心の内容だからかな?

私なりに彼のために真心を込めた文章なのにな~……。

なんだか、彼に対して残念って気持ちを抱いてしまうのだ。

そんな時、私は悩める人に陥るのだ。

彼と私はなぜ、こんなにも合わないのだろう?
彼と私はなぜ、こんなにも違うのだろう?

彼のことが理解できない。

迷路の中から出られずに迷ってしまっているような……気分になってしまう。
解くことが困難な謎々のような……感じになってしまう。

彼のことを考えるともどかしくなってしまう。
こんな自分にも嫌気がさしてしまうのだ。

こんな日々の繰り返しに疲れを覚えた私の脳裏に別離の言葉がジュワッと焼き付きながら表れた。

なんだか、疲れちゃった……私達もうダメなのかなと心の中で呟いてしまった……。

二人の関係に終止符をうとうと思い付いてしまった時、自分の中のもう1人の私が何かを私に言ってくれていた。しかも怒り気味に……。

「ちょっと、ちょっと!お待ちなさい!彼が期待通りのラインの返事をくれないから悩んだ末に別れるだって?くっだらな~い!あんた、お馬鹿だね。良いじゃない、彼のこと理解できなくってもさ!それに、彼自身だってあんたのこと理解できないわけわからん奴だって思ってるよ!お互い様ってやつだね。要は、相手の期待ばかり望んでばかりいないで自分が変わっていけば良いだけのこと。まあ、彼のさ、喜ぶようなことや嬉しくなるようなことを言ってあげたり、してあげたりすれば良いんじゃないの?さっ!細かいことをネチネチ考えるのは止めっ!二人の幸福な未来永劫を想像してちょうだいな!頑張れよ!もう1人の私!」

なんだか、もう1人の私に耳の痛い説教を長々とされてしまった。

わかってるんだけどさ~……でもな~……。

あっ!いけね!また、ネチネチの悩みに陥るとこだった。

そっかぁ~彼と私の幸福な未来永劫かぁ~。

想像するとなんだか、二人の関係に希望が持てる気がしてきた。

先程までの悩める人から解放された気がする。清々しい気分にもなれていた。

もう1人の私に救われたんだ。もう1人の私にありがとう。

そして、私は鞄の中にあるスマホを取り出して手にとり彼にラインをうつのであった。

彼が喜んでくれそうな嬉しいと思ってくれるような文章にしようと一つ一つ言葉をうっていくのであった。返事の期待は望まずに。