小さな白い折り紙

今日は待ちに待った自分への御褒美の日。

小さな白い折り紙を食べられる日。

人差し指の上にちょこんとのるくらいの白い折り紙。

その折り紙を食べるとね、魔法にかかった感じになるんだよ。

別の世界にも行けるんだ。

甘い蜜をこれでもかっていうくらいに味わえるんだ。

自分は天才で偉人なんだと思えてしまうんだよ。

今日の贅沢な食事は白い小さな折り紙。

人差し指の上にちょこんとのるくらいの白い折り紙。

その折り紙を食べると愉快でいられるの。

音が物に感じるの。

半分に切ったキャベツの断面を見た時は爆笑した。

手の平のシワが宇宙の中みたいだったの。

今日は沢山の友人に会える。白い小さな折り紙を食べてる人達と楽しめるんだ。

自分達の楽園をつくるんだ。自由でいられる楽園をね。

光っているものが物体となって目の前まで飛んでくるんだよ。

一時間が一分に感じて時間の感覚が無くなるんだ。

オリジナルの絵も観賞できちゃうんだよ。

自分が超能力者とも思えちゃうんだ。

小さな白い折り紙は、自分を幸せにしてくれる。

御褒美の日には小さな白い折り紙を食べられる。

この日のためにがんばっていられるの。